自己紹介
- 祐也 矢倉
- 7月23日
- 読了時間: 4分
長らく止まっていたGRAFFROGですが、ようやく再開です。
皆様お付き合い、よろしくお願いします。
このGRAFFROGでは試験機やFA装置といった産業用装置のオーダーメイド開発製造を行う装置メーカーを1人で経営する私が、製造業にまつわる話題や中小企業経営での気付きを投稿していきます。
改めて見返すと、”自己紹介”がなかったので改めてさせてください。
では、そうぞ。
自己紹介
私は現在、試験機やFA装置といった産業用装置の開発製造を行うメーカーを1人で経営しています。マーケティング・営業活動・機械設計・電気設計・製造・納品といったメーカー機能を全てを行っており、まさしく「1人装置メーカー」として日々奮闘しています。
本記事では、私がどのようなキャリアを歩んできて、なぜ独立という選択をしたのか、その背景をご紹介させてください。
■ ものづくりとの出会い
私は1990年生まれの、いわゆる“ゆとり世代”です。ものづくりに興味を持った最初のきっかけは、幼少期に夢中になったミニ四駆。さらに中学生の頃にはF1やスーパーGTにハマり、「クルマを作る人になりたい」と思うようになりました。
ただ、身の回りに製造業関係者はいませんでしたし、当時はネットの情報も限られていました。それでも「いつか自動車メーカーに行きたい」という漠然とした想いを胸に、理系コースのある普通科高校へと進学します。
■ 学生フォーミュラ
大学進学の大きな決め手となったのが、学生フォーミュラとの出会いです。これは、学生がゼロからフォーミュラマシンを設計・製作・競技する、まさに実践型のものづくり活動。
ある大学のオープンキャンパスでフォーミュラカーを見た瞬間、「これをやりたい」と即決。当時、全国7位の実績を持っていた近畿大学に進学しました。大学4年間は学生フォーミュラにどっぷり浸かる日々。
ちなみに、軽音サークルにも所属し、なぜか100人規模のサークルで部長も担当(笑)。授業、ものづくり、バンド――毎日を大学で過ごしていました。
■ 社会人としての第一歩
ここまで「クルマ」一筋でやってきた私ですが、就職活動ではあえて自動車業界以外を志望します。
学生フォーミュラを経験したことで、大手メーカーにおける“担当領域の狭さ”を知り、川上から川下まで全体に関わるエンジニアを目指したくなったためです。
そして入社したのが、文具を扱う筆記具メーカー。当初はプロダクト開発希望でしたが、研修中に見た生産ラインに惹かれ、生産技術部の設備開発チームへ。
ここで、生産設備や試験機の設計・開発を担当。現場に密着したこの仕事で、ものづくりの“現場感覚”が徹底的に鍛えられました。
また、上司や先輩からは、機械設計の基礎、現場対応、段取り力などを徹底的に叩き込まれ、この3年間で得た経験は、今の私の土台そのものになっています。
■ 「自分のつくったモノを、世に出したい」という想いと転職
ただ、次第にある違和感が湧いてきます。
「自分の設計したものが社内で使われて終わる」――つまり、それが外の世界に出ていかないということに、物足りなさを感じるようになりました。
「自分の作ったモノが、人の手に渡り、評価される環境で働きたい」。そんな想いから、試験機を開発・製造・販売しているメーカーへと転職します。
■ CAD導入から装置開発まで、全方位で手を動かした6年間
転職先では、新規の試験機やカスタマイズ装置の開発に広く携わりました。入社当初、社内には3D CAD環境すら整っておらず、CAD導入から運用ルール構築、教育までを一手に担いました。
また、顧客との仕様決めから設計、部品調達、組立立会い、納品後のフォローまで――開発の全工程に関わることで、「自分の手がけたモノが現場で動いている」という実感を持てるように。
ものづくりの「起点から終点まで」を見渡せたこの6年間で、装置開発の総合力が磨かれました。
■ なぜ一人でメーカーを始めたのか
実は「いつかは独立したい」という思いは、学生時代から漠然と持っていました。
ただ当時は、「自分のブランドを持ちたい」「自分でプロダクトをつくりたい」といった程度で、“何で独立するか”までは具体的に考えていませんでした。
30歳を過ぎた頃、様々な事情と心境の変化が重なり、独立を決断します。
家族・働き方・自分の人生の在り方――それらを見つめ直す中で、「今しかない」というタイミングが来たのです。これは、別の記事でご紹介したいと思います。
■ 現在の活動と、これからのビジョン
現在は関西を拠点に、「1人装置メーカー」として活動しています。
設計から製造・納品・立ち上げまで、すべてを1人で対応しながら、小回りの利くオーダーメイド装置を、全国のお客様にお届けしています。
また、X(旧Twitter)やnoteなどを通じて、**「1人でもメーカーはできる」**という働き方を発信しています。
■ 最後に
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
それでは、また次回の記事でお会いしましょう。
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